かごしま島嶼ファンド設立準備会
島の挑戦を育てるコミュニティ財団設立に向けて
南北600キロ、鹿児島28島からはじまる新たなプロジェクト。島という辺境の地は、100 年先の日本の縮図。 あらゆる課題が山積している島も、 是とする世界が変われば、そこは未来の入り口です。私たちは、島と共に生きる、たったひとりを諦めない財団と挑戦する海域をみんなでつくります。
コミュニティ財団とは
コミュニティ財団とは、特定の地域のためになされた寄付を地域課題の解決に活用するための存在です。「かごしま島嶼ファンド」では、鹿児島離島地域のために多様な寄付金を集めて助成金を配分する寄付仲介事業を行います。
事業内容
かごしま島嶼ファンドでは、資金の仲介事業のみならず、複数の島や自治体を超えたネットワークを有するローカルコミュニティ組織である強みを活かし、各種事業への寄付と伴走支援による持続実現性を高めて収益化を目指していきます。それらの支援が、鹿児島離島地域との繋がりをより深めるきっかけとなるよう、寄付してくれた人と寄付を受けた人のより良い関係性を創出し、頼り合える社会を作ります。
活動実績
2019.07 鹿児島離島文化経済圏 発足
95名の賛同者が、鹿児島市内に集結しました。現在の離島にどのような課題があるのか、今後どのような挑戦や連携が必要かについて意見交換を実施しました。
2019.09 フィールドワーク in 種子島
種子島産のお茶を活用したクラフトビール、南蛮焼きや刀鍛冶の技術を活用した空き家再生の取り組みなどの地域内連携に挑戦しました。
2019.10 フィールドワーク in 三島村 硫黄島
大名筍の新たな観光利用や自然環境を生かした島暮らしそのものに注目したアクティビティの創出。硫黄島・黒島・竹島の有志で連携し挑戦しました。
2020.10 RITOLAB ONLINE SCHOOL 開講
地域づくりや商品開発に対するデザイン思考獲得のためのオンラインの学びの場づくり
2021.01 オンラインフィールドワーク in 屋久島
世界遺産登録からまもなく30周年。変化していく第一産業や観光産業。文化が失われていく危機感から可能性に向き合う挑戦が始まりました。
2021.02 オンラインフィールドワーク in 獅子島
鹿児島県最北の離島、獅子島。観光交流拠点の建設をきっかけにして、第一次産業の未来を変える地域商社への挑戦がスタートしました。
2022.03 DESIGN TUG・&island初開催 in maruya gardens
鹿児島県内の若手クリエイターと地域それぞれの課題解決を支援する伴走方マッチングプロジェクトを実施。ヒアリング、課題整理、事業計画、マーケティング、商品開発、ブランディングなど、あらゆる側面から挑戦を支援します。
2022.03 SANROKU Inc.創業
屋久島の食と流通を面白くするリトラボパートナーズ3社による合弁会社を創業。
2022.07 RITOLAB LIFE STORY 配信スタート
島暮らしを覗き見するオンライントークラジオの配信をスタート。
2023.03 かご島インターン初開催
全国公募から選ばれた鹿児島離島へのインターン生が三島村(硫黄島)と上甑島にて短期インターンを実施。
2023.09 フィールドワーク in 奄美大島
離島地域における先駆的な取り組みについて学びを深める研修を実施。また、リトラボのこれからを見つめるワークショップを通して、今後の構想や可能性についての意見交換を行った。
2024.12 かごしま島嶼ファンド設立準備会 発足
一般財団法人日本民間公益活動連携機構(通称JANPIA)が実施する『2023年度「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」に基づく資金分配団体公募(通常枠)』にて採択
団体概要
- 団体名
-
かごしま島嶼ファンド設立準備会
- 準備会発足日
- 2024年12⽉1⽇
- 財団設立予定日
- 2025年4⽉3⽇
- 所在地
- 〒896-1101 ⿅児島県薩摩川内市⾥町⾥54番地
- お問い合わせ
- y.miho@island-ecs.jp(山本)
- 有志メンバー
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山下 賢太(東シナ海の小さな島ブランド株式会社 代表取締役/甑島列島)
麓 憲吾(NPO法人ディ! 代表理事/奄美大島)
山本 美帆(株式会社しまのみなと 代表取締役/鹿児島)
山﨑 晋作(NPO法人みしまですよ 代表理事/三島村竹島)
古村 英次郎(株式会社oldie-village 代表取締役/沖永良部島)
村上 裕希(一般社団法人E’more秋名 代表理事/奄美大島)
上田 嘉通(一般社団法人離島総合研究所 代表理事)
門田 晶子(渕上印刷株式会社代表取締役・鹿児島県女性活躍推進会議)
岩切 剛志(かごしま県民交流センター館長)
勝 眞一郎(総務省地域情報化アドバイザー/奄美大島)
本田 勝規(元奄美群島振興開発基金理事長/奄美大島)
山田 文香(一般社団法人のっちーよ種子島代表理事/種子島)
古賀 愛深(東シナ海の小さな島ブランド株式会社/甑島列島)
荒木 政孝(株式会社アイランドコーポレーション代表取締役/屋久島)
埜口 裕之(中之島農業生産組合・十島村村議会議員/トカラ列島)
栄 雄大(宇検村地域おこし協力隊・言語聴覚士/奄美大島)
谷川 理(HOWBE INC. 代表取締役/喜界島)
福本 慶太(結や 代表/徳之島)
大岩根 尚(hikari works合同会社 代表/硫黄島)
池田 龍介(一般社団法人E-Yoron理事/与論島)
成田 智哉(えぞ財団・マドラー株式会社 代表取締役)
林 篤志(Next Commons Lab・株式会社paramita代表取締役)
鯨本 あつこ(NPO法人離島経済新聞社 編集長)
田淵 良敬 (Zebras and Company 共同創業者 / 代表取締役)
石田 秀輝(東北大学 名誉教授・一般社団法人SuMPO 理事長/沖永良部島)
(順不同)
- 公式note
- かごしま島嶼ファンド設立準備会
- 公式SNS
かごしま島嶼ファンド 設立趣意書
温帯から亜熱帯に渡る、南北600キロに広がる鹿児島県下28の有人島には、およそ15万人が暮らしています。豊かな自然環境と地域固有の生活文化や島独特の集落コミュニティなど、多様な文化資本や社会関係資本に溢れています。一方で、右肩下がりと呼ばれる人口減少社会において、少子高齢化などをはじめとする社会課題も顕著です。海に囲まれた地理的な状況からも孤立しやすく、島嶼地域ならではの課題と常に隣り合わせ。将来の日本の縮図とも言われる島々は、まさしく課題先進地であり、日本の未来の鍵を握っています。
日本一島に暮らす人口が多い鹿児島県。島といっても、2人の島からおよそ6万人の島まで大小様々ですが、500人以下の小規模離島が多く、経済合理性を図りづらくなっています。徐々に地域経済も衰退の一途を辿り、現在では、学校や病院、役所などの公共施設といった、あらゆる生活基盤の維持も容易ではありません。地域の担い手も、ますます減少しており、地域社会の存続も困難です。そうした厳しい環境下において、新しいサービスが生まれにくい一方で「人と人が支え合う共助社会」は、島に生きることの原点でもあります。人が減りゆく時代において、よりよく生きようとする「たったひとりを支える」ための仕組みとそのネットワークが必要です。ここから100年以上、人口減少や高齢化は続きます。だからこそ、それらを課題として捉えるのではなく、未来への入り口と捉え直していく取り組みを支援することも、将来小さな島々のたすけとなっていくと考えています。さらに、あらゆる資源に限りがある隔絶性の高い地域にとって必要なものは、人と人の繋がり。私たちは、島に生きる、島と共に生きるたった一人を諦めない財団を目指して、従来の制度や自治体という枠組みにとらわれることなく、志ある人たちと共に島嶼間のパートナーシップを育て多くの挑戦の帆を掲げ続けます。
今後ますます行政や教育機関、民間企業、金融機関などの役割が変化していくなかで、多様な人々が協働していく可能性を見出して、ソーシャルインパクトを創出していくための「ビジョン」と「関わりしろ」が求められていくでしょう。当財団は、海に囲まれた島ならではの環境文化を礎に海域のエコシステムを構築し、島の中だけでなく、海の向こう側にも頼れる仲間をつくり、これからの島づくりを支えます。年齢や性別、立場に関わらず、ひとりひとりが在りたい未来に向かって挑戦できる海域を目指して、地域振興を支援するほか、自然環境、文化・教育事業など、公益性が高く事業化しにくい離島が抱える課題にも取り組みます。私たちは、ここに鹿児島離島文化経済圏を形成し、持続的に島を発展させながら、島特有の文化と環境を守り育てることの重要性を過去から学び、よりよい未来のために新たな価値を見出し、共に考え続ける温度ある財団をこの海域に設立いたします。
令和6年12月1日
かごしま島嶼ファンド設立準備会