COLUMN 社長コラム 2024.04.22

奇跡の1ヶ月、KOSHIKI ART 2024 再生と兆しへの挑戦が始まりました。

薩摩半島より西へ沖合30km、鹿児島県こしき島列島で空き家、空き地、空き倉庫、廃校や田畑などを舞台にして、島まるごと展覧会場にして行なう現代美術の展覧会と地域文化の織りなすクリエイタープログラム『KOSHIKI ART 2024 』を10年ぶりに開催します。

1、KOSHIKI ART PROJECTについて

私たちは、鹿児島県本土より西へ沖合30Kmに位置するこしき島列島にて、空き家や空き地、空き倉庫や廃校・田畑など、島のあちこちを展覧会場とする現代美術の展覧会やアートインレジデンスと呼ばれる滞在制作など、離島地域とアートの社会実験を行ってきました。

2004年、KOSHIKI ART PROJECTは、甑島出身の平嶺林太郎(東京造形大学大学院修了)を発起人として、同じく甑島出身のヤマシタケンタ(京都芸術大学卒)と地域の可能性を探究する島在住の若者たちを中心に実行委員会が発足されました。甑島におけるアートプロジェクトは、2004年から2013年まで毎年活動し続け、10周年という節目に惜しまれながら第一章が閉幕しましたが、甑島在住の当時の実行委員を中心に、この活動が地域の再生や新たな価値の発見に繋がると考え、10年ぶりの開催を決意しました。

2、このプロジェクトで実現したいこと

第一章が閉幕してからのおよそ10年の間に、上甑島・中甑島・下甑島と3つの島からなるこしき島列島をひとつに繋ぐ鹿児島県で最も長い海上橋となる「甑大橋」が開通し、島内を自由に行き来することができるようになりました。

私たち KOSHIKI ART PROJECT実行委員会では、10年間の休止期間を経て、初開催の2004年からちょうど20年という節目である本年、『KOSHIKI ART 2024 再生と兆し』として、列島をまるごと現代美術の展覧会場とするアートプロジェクトの開催を実現したいと考え動き始めました。

今回10年ぶりの開催に向けて「再生と兆し」という大きなテーマを掲げて、現代美術を中心とした、1ヶ月に渡るプログラム全体の監修を行います。また、芸術と甑島の地域文化が織りなす、新たな風景を島民やクリエイターをはじめ、来場者とともに創り上げていくプログラムも検討しています。

3、プロジェクト立ち上げの背景

KOSHIKI ART PROJECTの初開催から20年と先述しましたが、実は、平成の大合併において甑島列島にあった旧4村(里村・上甑村・鹿島村・下甑村)が海を越えて薩摩川内市に編入されてから市政施行20周年という記念すべき節目でもあります。しかしながら、少子高齢化の大きなうねりを乗り越えることはできず、合併前の2000年の甑島列島の人口が7,200人だったものが、およそ20年で3,823人(2020年)と全国でも類をみないほどの人口減少率となりました。

市役所などの支所や公共施設をはじめ、小学校・中学校・幼稚園の統廃合に拍車がかかり、たくさんの小中学校が休校や廃校、休園を余儀なくされています。さらには、集落コミュニティの基礎とも言える自治会の再編や出張診療所の廃止、銀行や農協、地元商店の閉店、郵便局の閉局、路線バスの縮小など、まさしくこの20年で目まぐるしく過疎が進んできました。すでに少子高齢化社会ではなく、超高齢社会となりました。

20年という歳月。
島民の私たちは、やむを得ない理由が重なり、
幾度となく落胆してきました。

統廃合をはじめ、縮小、廃止、閉局、閉店。閉じていくことばかりで、新たに始まっていくようなわくわくするような話題は、島の生活の中には、殆どありません。最盛期には、およそ2万6,000人が暮らしていた甑島ですが、近い将来の列島全体の人口は、1,500人程度になることが予測されており、さらにそこからも人口減少が進むと言われています。そんな右肩下がりの時代を生きる今、私たち島民がすべきことは、

いつか誰かが社会を変えてくれると願うばかりではなく、この島に生きるわたしたち自身が社会に働きかけ、自ら機会を創り出し、島に関わる人々と共に実現していくという村づくりの原点に還ることです。

● 終わりではなく、はじまりの物語を

2013年の閉幕以降、当時のKOSHIKI ART PROJECTに関わったメンバーは、それぞれの人生に向き合いながら島での挑戦が始まった10年間でもありました。たとえば、地域密着の現地発着ツアー会社の立ち上げ、市公認ガイドとして様々な自然体験アクティビティを提供するガイド業やレンタカー事業、耕作放棄地の再生から始まり新たな地域商社の立ち上げ、空き家の保守管理を行う不動産管理会社の設立、古民家を再生したベーカリーの開業、民俗楽器の音楽祭の開催など。

この全てが、KOSHIKI ART PROJECTの閉幕以降にはじまったものばかりです。

藝術の「藝」という文字には、種をまくと言う意味があります。私たち、KOSHIKI ART PROJECTは、このアートプログラムを通じて甑島というフィールドに、未来の可能性の種をまきます。これから生まれてくる島の子どもたちや、この島に来てくださる大勢のゲストや移住してくれるだろうまだ見ぬ仲間たちに向けて、「終わりではなく、はじまりの物語を」ここから紡いでいこうと考えています。

それは、一度価値がないとされた甑島列島各地の空き家や空き地、空き倉庫や廃校・田畑などを舞台にして、地域に新たな命を吹き込むように再生していく、次世代の子供達に向けた希望の「兆し」となることを願っています。

4、KOSHIKI ART 2024の開催概要と準備状況

KOSHIKI ART 2024 再生と兆し
展覧会期:2024年10月4日(金)ー11月4日(月・祝)
会  場:甑島列島
受  付:上甑島・下甑島に複数箇所準備中

◎出展予定作家(順不同)

1、大野 智史

1980年、岐阜県出身 東京造形大学卒業
2004年・2009年:甑島での展覧会に参加

AIT
https://www.a-i-t.net/friends/ohno-satoshi/
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ
https://www.echigo-tsumari.jp/art/artist/satoshi-ohno/


2、菅 隆紀

1985年、長崎県出身 愛知県立芸術大学卒業
2012年:甑島での展覧会に参加

美術手帳
https://bijutsutecho.com/artists/2398
WHAT CAFE
https://cafe.warehouseofart.org/artist/%E8%8F%85%E9%9A%86%E7%B4%80/

※ その他、16名の作家他 参加予定(順次公開予定)

5、クラウドファンディングについて


現在、クラウドファンディング「奇跡の1ヶ月、KOSHIKI ART 2024 再生と兆しへの挑戦」も実施しています。開催にあたり皆様方からのご支援のほどよろしくお願いします。

https://camp-fire.jp/projects/view/752030

各種リターンとして、3,000円、5,000円、10,000円、15,000円、30,000円、50,000円、100,000円で下記のテーマに沿ってご用意しました。KOSHIKI ART 2024の入場に必要なリストバンドやオリジナルTシャツ、オンラインツアーの配信や甑島列島のギフトセットの他、現地でのアート作品巡りと甑島観光がセットになったエコツアーガイドなどもあります。

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◎お気持ちだけでもご支援いただける方
◎会期中にご来島いただける支援者向き
◎ご来島できない支援者/ギフトを楽しみたい支援者向き
◎会期中にペアでご来島いただける支援者向き
◎法人・団体等からの協賛(スポンサー)向き
◎法人・団体等からの特別協賛(ゴールドスポンサー)向き

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6、スケジュール

  5月 クラウドファンディングの終了
  8月 アーティストインレジデンス(滞在制作)の開始
  9月 展覧会の設営作業/リターンの発送
10月 KOSHIKI ART 2024 再生と兆し 開幕
11月 アートツアーの動画配信(リターン)
11月 KOSHIKI ART 2024 再生と兆し 閉幕
11月 作品撤収作業

7、資金の使い道

広報費:約15万円
会場費:約30万円(一部補填)
人件費:約30万円(一部補填)
製作費:約50万円(一部補填)
手数料(17%+税):約25万円
合計:150万円

8、最後に

まだ見たことのない島の風景をクラウドファンディングを通じて一緒に創りませんか?今しか見れない、今だからこそ見れる。そんな奇跡の1ヶ月を目撃して欲しい。KOSHIKI ART PROJECTの第二章の幕開けです。さぁ、次の10年がはじまります。私たちの挑戦と、この先の未来の兆しを目撃してください。

公式Instagram
KOSHIKI ART PROJECT  https://www.instagram.com/koshiki_art/
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<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

https://camp-fire.jp/projects/view/752030

書いた人

山下 賢太

代表取締役

山下 賢太/ KENTA Yamashita

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