お知らせ COLUMN 社長コラム 2024.01.01

まだ見ぬ風景をともに

2023年、island companyは、個人事業から企業経営へと変わっていこうとする過渡期にありました。

そうしたタイミングで、これまでのいくつかの取り組みが評価され、昨年、持続可能な社会の実現とビジネスの両立に取り組み世の中にインパクトを与えている企業を表彰・応援するアワード「Beyond Sustainability」において、ローカル賞を受賞しました。

さらに、今年にはいってからは、日本政府や地方自治体からも評価いただき、「ふるさとづくり大賞」において内閣総理大臣賞を受賞。その他、鹿児島県知事賞、薩摩川内市優秀産業家賞と、実感も沸かないままに立て続けに各地で表彰いただきました。これもひとえに、かねてから影日向にご支援くださった皆様方のおかげです。心より御礼申し上げます。

ただ、実際のところは、なんでisland companyが表彰されているかよくわからない。というところが、実情でしょうか?分かりやすいモデルもなく、大きな本社ビルもなく、大きな店舗もないし、大きな工場もない。

商売もとかく小さくて、しかもあちこちに分散していて何をしているか、分かりにくい。うん、、、確かにそうかもしれない。けれども、その小さいということは、私たちの信念のひとつでもあります。

人口減少や少子高齢化をはじめ、右肩上がりではなくなった地域において、これからますます地域の均衡、縮小、統廃合しながら、より小さくなっていく村において、大きいということは、ある意味においては足枷になっていく。

東シナ海の小さな島ブランド株式会社は、いかに小さな組織、小さな集落、小さな共同体から、大きな社会的インパクトと「小さな島の日常」の風景をつくっていくかに軸足を置いています。

ここにあるものを生かして、沢山の頼れる先をつくる。その土地の文脈を紐解きながら、未来を手繰り寄せていく。小さな島(コミュニティ)と、小さな島(コミュニティ)の信頼のおける関係性こそが、分散した集落を自立に向かわせていくと考えています。

現在は、地理的な条件も相まって、多くの離島はすでに人材不足ではなく、もはや人材不在です。どんなに事業が黒字でも後継者がいないこと、従業員がいないことで会社は簡単に潰れます。働く場がなくなれば、地域の存続はますます容易ではなくなります。

この先の時代のインフラとはなにか。
道路も橋も、港湾もすっかり整備が終わりつつあります。

村が生まれることと同じように、村が無くなることもまた自然のこと。だから、それを無理して延命治療をするような地域づくりにはいつか終わりが来ます。

けれども、そこに暮らしつづけたいと思う理由とそれを成り立たせる持続可能な仕組みと構造、そして一人一人が活きる魅力的な出番と居場所があれば続いていく。私たちisland companyは、この先の島のなにをたすけるか。その問いにこれからも向き合って、ひとりひとりの挑戦を後押ししていきます。

2024年、まだ見ぬ風景をともに

書いた人

山下 賢太

代表取締役

山下 賢太/ KENTA Yamashita

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