人生には3つの坂があるらしい|下甑島・鹿島の旅
先日、下甑島の最北端にある鹿島町に行ってきました。鹿島町では、国内初の恐竜の化石(ケラトプス類)の歯根が発掘されて近年話題となりました。そんな、鹿島町に恐竜の化石を発掘に行きたい!
というわけで、行ってきました。
さっそく集落内で恐竜の化石を探すことにした。
集落内は非常に道幅が狭く、いかにも甑島らしいゆったりとしたのどかな風景がありました。歩いて発掘をするにはちょうどいいコースでしたね。
しかし、残念ながらこのあたりでは恐竜の化石らしきものは見つかりませんでした・・・
そんなとき、1軒のお店らしき建物をみつけました。そうだ、ここで手がかりになる情報を聞いてみましょう。
お店に入ると、大きな看板のようなものが掲示してありました。よくみると、焼酎の値段の移り変わりがわかる、なんだか懐かしい表でした。明治40年は、焼酎が36銭・・・今は2,000円程度ですのでものすごい物価上昇率ですね。ハイパーインフレを起こしたジンバブエ ドル(1円=300000000000000ドル)並みの驚きです。
いろいろとお話を聞いていると、なにやらパンを手作りして販売しているとか!
甑島にもあった、手作りのパン屋さん!
驚いたことにこの手作りパンがまた安い!そして、素朴でまた美味しい。驚いていると、実はこのパン作りは上甑島の私たちが住む集落「里町」で修行してきたシロモノらしい。聞くと、「里のケイダパン」のケイダさんが師匠だとか。
鹿児島ケンミンおなじみのパン屋「イケダパン」
上甑島トーミンおなじみのパン屋「ケイダパン」(今は無いです)
御間違いなく!!!
そしてその偶然・・・実は今、山下商店の甑島本店がある場所は、一時ケイダパンの工房があった建物だったらしい?ことを以前近所の方から聞いていました。ものすごい偶然の出会いでした。そして、さらに驚いたのが、この橋野隆正商店。パンだけでなく、お菓子もつくっているらしい。
すごい!発見!甑島、最後のお菓子屋!?
甑島列島では、上甑島・上甑町にあった「こしきじませんべい」の南月堂を最後に、お菓子屋は絶滅してしまったのだと私はこの20年間ほどずっと思い込んでおりました。
しかし、そのわたしの思い込みの歴史が今、まさにこの瞬間変わったのです。
感動した、その銘菓の名を人はこう呼ぶ
「栗がはいっていない、栗まんじゅう」
そうです、鯛のはいっていない鯛焼きと同じ原理です。怒ることなど、ありません。
というわけで、さっそくまとめて10個購入しました。ありがとう、橋野隆正商店!
というわけで、さっそく鹿島の漁港で腹ごしらえ。栗まんじゅうを食べ終わったら、
気持ちを新たに、恐竜の化石を探しに!
おやっ?何か近づいてきますね・・・
小さな船・・・
・・・
・・・
どんどん近づいてきた。
・・・
・・・
そして、僕はのる。
先人たちがいう、人生には3つの坂があると。
のぼり坂。下り坂。
そして、まさか、だ。
優しく声をかけてくださったのは、
鹿島町で定置網漁業の水産会社を営む、親方。マル昌水産の社長様でした。
そのまま、沖のイケスに直行!そして、アジとブリの養殖場に到着。
凄い勢いでエサの取り合い。
約2kgほどの、痩せたブリよ!って社長は言っていたが、素人の私の目にはめちゃでかいブリにみえた。只今、訳あって?試験的に痩せたブリを養殖しているとか。
餌付けを素手でするとこうなります・・・
バッシャーーーーン!!!
・・・笑
そうなるよね・・・(苦笑)
それから、港に戻って定置網にはいってきた(イカしておいたw)新鮮なイカを捌いてくださいました。この包丁は、柄の部分が木でできているので、もしも海に落ちたとしてもぷかりと浮いてくるシロモノだそうです。
うむ、なるほど。
まずは、新鮮な生のイカをそのままペロリ。うまい。
うまい!うまいぞ!甑島のイカは、うまいぞ!!!
お次ぎは、親方が船上で焼いた、「船上のイカ焼き」(最高)
イカスミの被害は絶大でした。
というわけで、
下甑島・鹿島の化石発掘ツアーは
これにて終了致します。
今回の旅もまた多くの出会いで癒されました。
鹿島の皆さん、ありがとうございました。
つづく・・・(きっと)
書いた人