海は繋がっているから。
2023年5月30日、
私は、いま沖永良部島に向かってる。
格好よくそんな文章ではじまりたかったのだけれど、本当のところは、沖永良部島空港が視界不良のため、搭乗予定だったフライトの欠航が決まって鹿児島空港でかれこれ5時間以上キャンセル待ちのために足止めをくらっている(笑)しかも、夕方の便まですでに満席で、一日中待ったところで、今日中に出発できるかも怪しいところなのだ。
もともと1泊だけの弾丸で向かう予定が、早々にやってきた台風2号の影響を受けて、帰りの便も変更したのだけれど、そもそも今日中に沖永良部島に辿り着けない可能性も高まっている。幼い頃から雨男と呼ばれた自分自身のチカラを改めて実感している。
毎度、ただの雨じゃない。ただならぬ雨なのだ。
もしも、雨が降らずに困っている地域があれば、私を召喚したらいいかもしれないね。島嶼地域における次の新しい事業は、雨乞い事業かもしれない。高確率で暴風、大雨、濃霧、雷、台風がくる。人は、私のことを「嵐を呼ぶ男」と呼んでいる。そうしたこともあって、この頃は、イベントを主催することを控えている。笑
それはそうと、今回、私が沖永良部島に向かっているのは、もちろん嵐を呼ぶためでも雨を降らすためでもなく、island companyのこれからの20年の方向性を模索してくことになるだろう小さな挑戦の準備をはじめようと思っているから。
沖永良部島で、何するの?
そう、誰もが気になるところ。
何するの?ってあちこちで聞かれていますが、
わたしの答えは、「わからない」です。
今回、まだよく自分でもわからないんだけど、、、
沖永良部島に事務所を開設しました(笑)
こちらです。
写真:一般社団法人ツギノバ
えっ?そんなことってある?何をするか決めてないのに?嘘でしょ。。。本当は何かあるんじゃないの?なんか仕事とか、やろうとすることが先にあって、フツーは、オフィスって作るものじゃないの?
はい、、、、すみません、、、
通常、その通りかと存じます(笑)
具体的には、これから組み立てるところで、今のところ何かをすることが決まっている状態ではなく、言い換えると、何だって取り組むことができる。まさしく、そういう状態です。もし、island companyにお手伝いできることや手伝ってもらいたいことがあれば、奄美群島の南三島(沖永良部島・与論島・徳之島)いつでもお声がけください。
そうこうしているうちに飛行機も条件付きで運航することになり、急いで搭乗しました。台風接近のため、東京出張を切り上げて島に帰る和泊町と知名町の両町長も乗っているというまさかのVIPなフライトになりましたが、お二人とも私のことを覚えていてくださり、大変ありがたい限りです。
さて、こちらが 開所まもないisland company の
沖永良部島サテライトオフィス。
今のところ、うまくは言語化できまないのですが、沖永良部島は、薩摩と琉球の混じり合う歴史と文化の潮目にあたる境界のような島で、この島には、この先の時代にとって大切なことが秘められているような気がしています。それを知りたくて、何かに導かれるように、エラブにきたのかもしれません。
言ってみれば、ほぼ沖縄。
だからこそ、ここにも人間の記憶や土地の記憶がある。
琉球王国だった時代も、薩摩藩だったときも、アメリカ領だったときもある。その時代時代の中で繰り返しやってくる波にのみこまれるのか、それとも創造の転換点にしていくのか。できる限り、私は後者でいたいなとは思っている。だから、いま時点で沖永良部にきたのは、そこに仕事があるからではなく
何か、大切なものがあるような気がしたからだ。
この先の未来において、何かと何かがぶつかったり、隔てられたりするような出来事がやってきたとしても、この島には生き抜いてきたそのヒントみたいなものがあるだろうし。そこで失われていくものもあるだろう。それらの意味をより良いものに変えていくために、「今」ここで生きていく島の仲間たちと面白おかしく前向きに生きていけたらいいなと考える。
まだ、私たちには仕事と呼べるようなものはない。
island companyが、求められるとしたら仕事的な何かは、ここに通い続ける中で自然に生まれると思っている。何屋でもない私たちだから、ここに必要とされる何屋にでもなれる。その覚悟と行動は持ち合わせているつもりだ。
ただ、残念なことは、私が沖永良部島でずっと暮らし続けるということが、きっと叶わない。だからこそ、この島や、この島を守り育ててきた愛すべき島っちゅたちへの最大限の敬意を持って、ここにオフィスを構えようと思っている。いつの日か、island companyのスタッフたちが、鹿児島の島々を行き来している姿を夢見てる。
数年前に出会った、多くの知名町、和泊町の方々との出会いが、今日の日を運んできてくれました。物語が、その時から始まっていたのだと思うと本当に感慨深い。まだ、何も始まっていないけれど、点と点が確かに線になっていくような新しい挑戦のステージが始まります。
みんなで集合写真撮れなかった事を悔やんだ。先に帰った人ごめん(笑)
自分にできることは何か。
サンゴの石垣のように、一つ一つ積み重ねていく。
東シナ海の小さな島ブランド株式会社
代表取締役 山下 賢太
書いた人