COLUMN 2021.04.20

僕らがとうふ屋さんの大豆バターをつくる理由

鹿児島県薩摩半島より西へ沖合約40キロメートルの東シナ海に浮かぶ甑(コシキ)島列島。その最北端にある人口1,000人ほどの小さなムラにある「山下商店 甑島本店」が、とうふ屋さんの大豆バターを企画・製造しています。

甑島のおいしい風景をつくりたい。そんな 想いで、2013年に築100年を超える古民家を改修して島に新しいとうふ屋を開業しました。それは、代々続く家業の後継ぎではなく、まったくゼロからの挑戦でした。

今思い返すと、実家の2軒両隣にあった小さなとうふ屋さんにボウルや笊を持って出来立てのとうふを買いにいくのがこどもの頃の原体験でした。朝、6時になると、眠たい目をこすりながら、薄暗い集落をよく歩いたものです。

とうふ屋さんにつくと、立ち込める湯気の中で豆腐を製造しているおばあちゃんがいました。雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も、来る日も来る日も、もくもくと豆腐を作っているのでした。

冷蔵庫がまだ普及していない頃、朝ごはんに食べる豆腐は、その日の朝につくったものを食べるのが日本の食卓でした。私は、早起きをするなかで、とうふ屋さんは、誰かの朝を準備するために、誰よりも早起きしていることを知りました。

そんな誰かのために働く。を表現しているとうふ屋という仕事が、わたしにとっての働く大人の背中でした。

今、特に都市部では、私たちの生活を取り巻く環境はずいぶんと変わり、早起きして出来立てのとうふを買い求め、自分や家族のためにごはんを炊いて、お味噌汁をつくって、魚を焼いて、おつけものを用意して、1丁のおとうふを添えて・・・・そんな風に朝ごはんをつくることができるような、ゆっくりとした朝を迎えることがとても難しいような慌ただしい時間があります。

私たち山下商店は、朝を準備する職人として、慌ただしい朝をちょっぴりスローに。そして、誰もが健康的で豊かな朝を迎えて欲しい。そんな気持ちから「とうふ屋さんの大豆バター」を企画、製造することにしました。

【写真参照】KDDI TIME&SPACE| http://time-space.kddi.com/feature/genbadamashii-sp/20160303/index.html

動物性油脂を一切使用せず、植物性のものだけを原材料に選び、丁寧に練り上げていきます。そして、とうふを1丁1丁てづくりするように、このとうふ屋さんの大豆バターも1つ1つ手作りで瓶詰めしています。

九州産のフクユタカだけを使用し、上白糖ではなくさとうきび由来の黒砂糖で煮詰めます。余計な水分を足さずに、大豆に含まれている、植物本来の甘さをじっくり引き出していきます。その時間、およそ2時間。ただひたすらに丁寧に、丁寧に。シンプルな素材だからこそ、少しの変化に気が抜けません。

そうして出来上がった、とうふ屋さんの大豆バター。

おかげさまで商標登録も無事完了。
カロリーも、ピーナツバターの約半分。私たちとうふ屋の朝への想いが、みなさんの食卓をヘルシーに。スローで豊かな朝にすることができることを信じて、今日もひとつひとつ、小さな島の一角で丁寧に手作りしています。ついついパン1枚で済ませてしまいがちな慌ただしい朝ですが、パンにとうふ屋さんの大豆バターを添えて。「今日も一日、がんばろう。」そんな風に思えたとしたら、朝を準備するとうふ屋の店主として、心から嬉しく思います。

甑島のおいしい通販|山下商店

[主な取扱店]

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organic is ordinary|博多区下川端博多リバレインモール1F
reed|うきは市吉井町1137-2F TEL 0943-76-9480
SOMEWARE|中央区薬院1-12-19 TEL 092-713-4565
ゴーマル|中央区浄水通3-40HILLS浄水1F TEL 092-753-9134
ニューヨーク・ストア|北九州市門司区柳町8-30 TEL 093-382-1111

熊本
T-FLOWERS GIFT&CAFE|西区二本木5-3-6 TEL 096-355-8787

鹿児島

山下商店甑島本店|薩摩川内市里町里54 TEL 09969-3-2212
コシキテラス|薩摩川内市上甑町中甑383-3 TEL 09969-2-0525
FUJIYA HOSTEL|薩摩川内市里町里172 TEL 070-2385-3663
MATHERuBA Cafe|鹿児島市春山町1509-10 TEL 099-248-8463
駅市|薩摩川内市鳥追町1-1川内駅1F TEL 0996-25-4700

書いた人

山下 賢太

代表取締役

山下 賢太/ KENTA Yamashita

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